
投資にはFXや暗号資産などさまざまな方法があり、その一つに「ETF」があります。「聞いたことはあるけれど、詳しくは知らない」という方もいるでしょう。
本記事では、ETFの特徴やメリットを踏まえて、購入できる証券会社を紹介します。また、おすすめの銘柄についても解説しますので、これからETFにチャレンジしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
- ETFの特徴やメリット
- ETFのおすすめ銘柄
- ETFを購入できる証券会社
ETFは投資初心者にもおすすめ!特徴やメリット
ETFは、Exchange Traded Fundの略称です。日本では「上場投資信託」と呼ばれ、投資信託と株式投資のよいところを組み合わせた金融商品として、近年人気が高まっています。ETFを活用して資産運用をするためには、ETFの特徴やメリット・デメリットを押さえておくことが大切です。
ETFの概要について
ETFを知る前に、まずは投資信託について把握しておきましょう。投資信託とは、投資のプロフェッショナルにお金を預けて、資産運用をしてもらうタイプの金融商品です。自分の代わりに専門家が投資してくれるため、より確かな資産運用ができます。
ETFは投資信託によく似ていますが、「上場投資信託」という名前のとおり、証券取引所に上場している点が大きく異なります。投資信託は証券取引所に上場していないため、取引は証券会社や銀行の窓口で行われ、売買金額は注文した翌日に発表されます。そのためスピード感のある取引を求める人には向きません。ETFは株式と同様に、値動きを分析しながらテンポのよい取引が可能です。投資信託は、証券会社だけでなく銀行や郵便局などでも取り扱っていますが、ETFを取り扱うのは証券会社のみです。
ETFは投資信託だけでなく、株式投資とも異なります。株式投資の場合、投資家が自分で投資したい銘柄を選び、売買のタイミングも自ら判断します。しかし、ETFは投資信託と同様に資産を専門家に預けて、運用を任せます。ETFは、金融商品取引所の取引時間内であれば、株式と同じようにリアルタイムで売買が可能です。
ただし、投資信託の仕組みを取り入れていないETF商品や、外国の法律に基づく外国籍ETFも上場しており、それらも含めてETFと呼ぶ場合があるので、選ぶ際は注意しましょう。
ETFのメリットとは
ここからは、ETFのメリットを紹介します。
値動きが把握しやすい
ETFは、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)といった指数との連動を目指す投資信託です。初心者でも把握しやすい代表的な指数と連動するため、値動きがわかりやすいのが大きなメリットです。
代表的なものに、日経平均のETFがあります。日経平均株価をベンチマークとするETFで、日本経済全体にも連動するのが特徴です。日本の景気が上向けば、日経平均株価も上昇します。ETFも連動して上がることが予測できるため、買い増しを判断しやすいでしょう。反対に、景気が悪くなる見通しが立てば、早めに売却することも検討できます。
ETFは、個別企業に関する知識がなくても日本全体の景気を見ながら売買できるため、初心者でも始めやすい投資といえます。
少額から始められる
ETFは指数を通じて多くの銘柄に分散投資ができる上に、少額から始められるのが大きなメリットです。1口から購入できる銘柄も多く、中には1000円以下で投資できるものもあります。初心者が始めから大きな金額を投資するのはリスキーですが、ETFなら小口からチャレンジできるので、投資の練習にもなるでしょう。
ただし、すべての銘柄が小口で購入できるわけではありません。中には最低売買代金が数十万円になるものもあるので、しっかり確認した上で銘柄を選びましょう。
運用管理コストが低い
ETFの取引にかかるコストは、売買コストと保有コストの2つです。売買コストとは「売買委託手数料」のことで、こちらは近年リーズナブルになっています。保有コストの大半を占めるのが、信託報酬です。信託報酬とは、保有している間に差し引かれる手数料のことで、内訳は以下のとおりです。
- 運用会社の運用費
- 投資信託の資金管理をする際の費用
- 販売会社の販売費
ETFは投資信託と異なり、販売会社の販売費はかかりません。また、ファンドの運営にかかる費用が安いため、全体的な管理コストが投資信託よりも安いのが特徴です。ETFは保有コストが安いため、長期的な投資にも向いています。
分散投資ができる
ETFは、日経平均株価やTOPIXなどをベンチマークとしているため、上場企業の銘柄をまとめて買うのと同じ効果を得られます。個別で企業に投資する場合よりもリスクを軽減でき、手軽に分散投資ができます。
株式投資を行う場合、株価は企業の業績によって変動します。もちろん、上昇すれば利益を得られますが、場合によっては大きな損失を被ることもあるでしょう。一方でETFは市場全体に投資しているため、企業ごとの業績の影響はあまり受けません。
ただし、コロナ禍で見られるような市場全体の変動は大きく影響するため、注意が必要です。
自由に売買できる
証券取引所の取引時間内であれば、自由に売買ができることもメリットといえます。非上場の投資信託の約定は1日1回のみであり、リアルタイムで売買ができません。ETFであれば株式同様に取引ができ、自分が希望する価格で買い注文を出すこともできるので、テンポよく売買したい方にもおすすめです。
ETFのデメリットとは?
初心者でも始めやすく魅力的なETFですが、デメリットもあるので押さえておきましょう。デメリットを把握しないまま運用を始めると、思わぬ損失を被るおそれがあります。
売買手数料に注意が必要
まず、気をつけたいのが売買手数料です。ETFは取引のたびに売買手数料が発生します。投資信託と比較すれば売買手数料はリーズナブルですが、場合によっては高い手数料がかかることもあるので、事前にチェックした上で取引を行うことが大切です。
積立ができない
積立投資ができないことも、ETFのデメリットです。積立投資とは、自分でこまめに投資することが苦手な方や、購入のタイミングがわからない方のために、資金を預けた金融機関が毎月決まった金額を投資し、積み立ててくれるサービスのことです。
しかし、ETFでは積立投資のサービスを受けられないため、自分で毎月決めた日に購入しなければなりません。逆に考えれば、資産状況を確認しながら自分のタイミングで購入したい人にはETFが向いています。
分配金が自動で再投資されない
分配金が自動で再投資に回されないこともETFのデメリットです。一般的な投資信託では、決算期に支払われた分配金を、同じファンドに自動で再投資することができます。再投資の手間や手数料がかからないため、お得で便利です。しかし、ETFには分配金を再投資する仕組みがありません。そのため分配金を再投資に回す場合は、手動で行う必要があります。
また、資産配分の見直しや調整を行ってくれるリバランスもないため、すべて任せたい場合は投資信託のほうが向いています。
株主優待がない
ETFは投資信託と同じく、株主優待を受けることができません。株主優待が受けられるのは、実際に企業の株を保有している方のみです。投資したETFの組入銘柄だとしても、直接保有しているわけではないため、株主優待は受けられません。
ETFの銘柄選びのポイント
ETFを活用して賢く利益を上げるためには、銘柄選びのポイントを押さえることが大切です。ここでは、特に把握しておきたい3つのポイントについて解説します。
流動性
ETFの魅力は、取引時間内であればいつでも売買できる点です。自分のタイミングで売買するためには、高い流動性が不可欠です。流動性とは出来高や売買代金のことであり、多ければ多いほど投資家が頻繁に売買している銘柄といえます。TOPIXに連動するETFを選ぶにしても、出来高や売買代金は銘柄によって異なるため、それらをしっかりチェックした上で購入することが大切です。日経新聞やYahoo!ファイナンスなどで「売買高」や「売買代金」を調べると、流動性を確認できます。
乖離率
乖離率もETFを選ぶ際に欠かせないポイントです。乖離率とは、ETFの基準価格の変化率と、連動を目指す指数の変化率の差のことで、株価が移動平均に対してプラスかマイナスかで表します、乖離率が0%に近い場合は、指数に近い水準で売買されていることがわかります。
ETFは指数との連動を目指しているため、ファンドに組み入れられている株式(組入銘柄)の売買コストやタイミング、信託報酬といった要因によって乖離率が下方に広がることがあります。乖離率が小さく、指数の移動平均に近いほどETFの運用がうまくいっていることを表します。
株価やチャート
ETFは、ベンチマークとする株価指数や金・不動産の価格とできるだけ乖離しないように組み立てられています。そのため、個別銘柄を選ぶときと同じように、株価やチャートをチェックすることも大切です。とはいえ、株式を購入するときのように個別銘柄の株価を細かく知る必要はありません。株式市場全体や各指数の動きを知っておけば、ETFを選ぶ際の参考になるでしょう。
コスト面
ETFは流動性や乖離率だけでなく、トータルコストも踏まえて選ばなくてはなりません。ETFにかかる主なコストは売買手数料と信託報酬ですが、金額は銘柄によって異なります。投資信託よりはリーズナブルに運用できますが、できるだけ低コストで運用するためには、各銘柄の特徴をしっかり把握しておくことが大切です。
おすすめのETF銘柄の例を種類別に紹介!
日本最大の証券取引所である東京証券取引所には、200銘柄を超えるETFが上場しています。TOPIXをはじめとする日本国内の株式指数に連動する商品だけでなく、外国株式や債券などに連動するものもあり、バリエーションは豊富です。ここからは、ETFの種類別におすすめ銘柄を紹介するとともに、特徴も解説します。
おすすめの国内株式ETF
日本国内で組成され、東京証券取引所や大阪証券取引所といった日本の金融商品取引所に上場しているETFを国内株式ETFといいます。国内株式ETFは、日本全国にある証券会社で取引できます。
そのバリエーションは豊富で、日本株の指数に連動するもののほか、近年は海外の株価指数に連動するものもあります。また、アメリカや中国の代表的な株価指数をベンチマークとするものや、外国の通貨や金、不動産の価格に連動するETFも開発されています。さらに、TOPIXをはじめ日本を代表する株価指数に連動するETFが、海外の証券取引所に上場するケースもあります。
ここでは、国内株式ETFの中からおすすめの2銘柄を紹介します。
NEXT FUNDS 日経225ETF(1321)
東京証券取引所一部に上場している約2000社のうち、日本経済新聞社によって選ばれた流動性の高い225銘柄を日経225といいます。日本を代表する企業の平均株価であり、「日経平均」とも呼ばれます。日経平均との連動を目指すETFを「日経225連動型」といいます。ユニクロの母体であるファーストリテイリングやソフトバンクグループといった、日本でも指折りの企業で構成されているのが、NEXT FUNDS 日経225ETFです。
| 銘柄名 | NEXT FUNDS 日経225ETF(1321) |
| ベンチマーク(指数) | 日経平均株価 |
| 運用会社 | 野村アセットマネジメント株式会社 |
| 経費率 | 0.18% |
| 直近の分配金 | 365円(1口当たり・税引前) |
| 分配金利回り | 1.19% |
| 売買高 | 6万4952 株(2021年11月18日時点) |
| 乖離率 | +0.07%(2021年11月17日時点) |
| 信託報酬 | 0.20% |
| 購入可能な証券会社 | 楽天証券 SBI証券 マネックス証券 |
NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投資信託(1306)
TOPIXは、東京証券取引所一部に上場している全銘柄の時価総額を対象とした株価指数です。NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投資信託は、日本の株式市場全体の値動きを表すTOPIXとの連動を目指しています。野村アセットマネジメント株式会社が運営しており、トヨタ自動車やソニーグループといった有名企業で構成されています。
| 銘柄名 | NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投資信託 |
| ベンチマーク(指数) | TOPIX |
| 運用会社 | 野村アセットマネジメント株式会社 |
| 経費率 | 0.09% |
| 直近の分配金 | 36.6円(1口当たり・税引前) |
| 分配金利回り | 1.73% |
| 売買高 | 48万4190 株(2021年11月18日時点) |
| 乖離率 | +0.05%(2021年11月16日時点) |
| 信託報酬 | 0.0968%以内 |
| 購入可能な証券会社 | 楽天証券 SBI証券 マネックス証券 |
おすすめの外国株式ETF
日本の証券会社でも、外国株式ETFを取り扱っています。1990年にカナダのトロント証券取引所に上場した「TIPS35」が世界初のETFといわれており、以来ETF市場は急速に拡大しました。海外の株式指数をベンチマークとするETFだけでなく、レバレッジ型やインバース型などさまざまなバリエーションがあります。現在、外国株式ETFの主流となっているのはアメリカのものです。
米国ETF市場は急成長しており、その理由はETF特有のメリットと考えられています。例えば少額で分散投資ができる点は、外国株式ETFを選ぶ投資家に対するアピールポイントになります。米国ETFの多くは1口から購入することができるため、少額で多くの有名企業の銘柄を保有することができ、リスクの分散も可能です。
また、国内株式ETFと同様に保有コストを抑えられるため、長期投資を行う方や投資初心者にも向いています。続いて、外国株式ETFの中から2つ紹介します。
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF
バンガード・トータル・ストック・マーケットETFは、1本で世界47ヵ国の株式に投資できる米国籍ETFとして人気があります。連動を目指す指数はオール・ワールド・インデックスで、これは世界中にある投資可能な市場の時価総額を9割以上カバーしている、グローバル株式投資の代名詞ともいえる指数です
バンガード・トータル・ストック・マーケットETFが持つ魅力として、コストパフォーマンスの高さが挙げられます。既存のインデックスファンドと合同で運用することで、効率的かつ低コストでの運用を可能にしています。この仕組みは、アメリカでビジネス特許を取得しています。
| 銘柄名 | バンガード・トータル・ストック・マーケットETF |
| ベンチマーク(指数) | オール・ワールド・インデックス |
| 運用会社 | ザ・バンガード・グループ・インク |
| 経費率 | 0.03% |
| 直近の分配金 | 0.72420ドル |
| 分配金利回り | 1.20% |
| 売買高 | 241万9879 株 |
| 乖離率 | 0.05% |
| 信託報酬 | 0.03% |
| 購入可能な証券会社 | 楽天証券 SBI証券 マネックス証券 |
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF
バンガード・トータル・ワールド・ストックETFが目指す指数は、FTSE®︎グローバル・オールキャップ・インデックスです。大型から小型株まで世界の市場の時価総額の98%をカバーしており、バンガード・トータル・ワールド・ストックETFへの投資は、世界中の株式市場への投資といっても過言ではありません。
バンガード・トータル・ワールド・ストックETFのエクスペンスレシオは、0.08%です。エクスペンスレシオとは、投資信託の平均資産残高に対する運用やその他の経費の割合のことです。0.08%という数字は、米国籍ETFの平均値と比べてもかなり低いといえます。
| 銘柄名 | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF |
| ベンチマーク(指数) | FTSE®︎グローバル・オールキャップ・インデックス |
| 運用会社 | ザ・バンガード・グループ・インク |
| 経費率 | 0.08% |
| 直近の分配金 | 0.41200ドル |
| 分配金利回り | 1.58% |
| 売買高 | 285株 |
| 乖離率 | 0.12%(2021年11月16日時点) |
| 信託報酬 | 0.08% |
| 購入可能な証券会社 | 楽天証券 SBI証券 マネックス証券 |
おすすめのREIT ETF
REIT(リート)ETFの「REIT」は、Real Estate Investment Trustの略称です。日本では「不動産投資信託」と呼ばれ、投資家から集めた資金でオフィスビルや商業施設、マンションといった不動産を運用することを目的としています。REITでは、投資者が間接的に不動産オーナーになることができるのが特徴です。REITはアメリカで開発され、日本では2001年9月に登場しました。日本のREITは、「JAPAN」の「J」を付けて「J-REIT」と呼ばれています。現在はアメリカや日本だけでなく各国にREIT市場がありますが、その仕組みは国によって異なり、日本では外国の個別銘柄を購入することができません。そのため、REITを含むETFに投資するケースが多く見られます。
REIT ETFが注目を浴びている理由は、利回りの高さです。株式の配当では、企業の利益の全額が配当に回されるわけではありません。法人税を支払った上に、経営方針によっては企業内部に資金を留保することもあるため、企業によって配当金の額が変わります。一方でREITは、ほぼすべての利益が投資家に分配される仕組みになっています。
実際に不動産を持つとなると、多額の資金が必要になるだけでなく、管理や手続きも行わなければなりません。REIT ETFであれば不動産を直接保有するわけではないため、物件の管理を気にすることなく気軽に不動産投資ができます。
REIT ETFと一口にいっても、そのバリエーションは豊富です。ここでは、おすすめの銘柄を2つ紹介します。
NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信(1343)
東京証券取引所に上場しているすべての不動産投資信託を対象にした、東証REIT指数との連動を目指すREIT ETFです。同じく東証REIT指数をベンチマークとするETFの中でも残高や売買が多く、信託報酬率も最低水準です。流動性を高めるためにマーケットメイク制度を取り入れているのが特徴です。マーケットメイク制度とは、専門業者がETFの買い注文と売り注文を出し続けることで流動性を維持する仕組みで、投資家がETFに投資しやすくなるというメリットがあります。
| 銘柄名 | NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信(1343) |
| ベンチマーク(指数) | 東証REIT指数 |
| 運用会社 | 野村アセットマネジメント株式会社 |
| 経費率 | 0.16% |
| 直近の分配金 | 1880円(2021年11月10日時点) |
| 分配金利回り | 3.2%(2021年11月17日時点) |
| 売買高 | 6万2590株(2021年11月18日時点) |
| 乖離率 | -0.04%(2021年11月18日時点) |
| 信託報酬 | 0.1705% |
| 購入可能な証券会社 | 楽天証券 SBI証券 マネックス証券 |
iシェアーズ 米国リート ETF
アメリカのREITで構成される指数「FTSE Nareit Equity REITs インデックス(TTM 円建て)」との連動を目指しているのが、iシェアーズ米国リートETFです。日本株と同様に、日本時間で取引ができます。分散投資や長期的な資産運用を行う場合におすすめのファンドです。
| 銘柄名 | iシェアーズ 米国リート ETF |
| ベンチマーク(指数) | FTSE Nareit Equity REITs インデックス(TTM 円建て) |
| 運用会社 | ブラックロック・ジャパン株式会社 |
| 経費率 | 0.20% |
| 直近の分配金 | 8円(2021年11月9日時点) |
| 分配金利回り | 1.55% |
| 売買高 | 9644 株 |
| 乖離率 | -0.05%(2021年11月18日時点) |
| 信託報酬 | 0.2200%程度 |
| 購入可能な証券会社 | 楽天証券 SBI証券 マネックス証券 |
おすすめのレバレッジ(ブル)型・インバース(ベア)型ETF
2012年4月に日本でも上場されたのが、レバレッジ(ブル)型ETFとインバース(ベア)型ETFです。レバレッジ(ブル)型ETFは、日経平均株価やTOPIXなどを基準に2倍・3倍の変動率が見込まれるETFで、雄牛が獲物を攻撃する際に角を下から上に突き上げる姿を相場の上昇に例えて「ブル」という愛称がつけられています。例えば日経平均株価が前日から2%上昇した場合、レバレッジ(ブル)型ETFは4%上昇します。ハイリターンを狙えますが、リスクも大きくなるので注意が必要です。
一方でインバース(ベア)型ETFの値動きは、レバレッジ(ブル)型ETFの反対です。クマが爪を振り下ろして獲物を攻撃する姿を相場の下落に例えて「ベア」と呼ばれています。変動率が-2倍もしくは-1倍になるのが特徴です。そのため、ベースとなる指標の値動きとは反対になります。例えば、対象となる指数が前日から5%下落した場合、インバース(ベア)型ETFは10%上昇(-2倍)します。平均株価が下落すると予想した場合は、インバース型ETFを選ぶとよいでしょう。
続いて、ブルとベアに該当するETFを1つずつ紹介します。
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信
「日経レバレッジ指数」とも呼ばれる日経平均レバレッジ・インデックスは、日経平均レバレッジ型ETFのために開発された指数です。レバレッジ(ブル)型なので、1日あたりの変動率は日経平均の2倍です。日経平均株価は広く知られている指数なので、初心者でも理解しやすいでしょう。短いスパンで値動きがダイナミックな投資をしたい方に向いています。
| 銘柄名 | NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 |
| ベンチマーク(指数) | 日経平均レバレッジ・インデックス |
| 運用会社 | 野村アセットマネジメント株式会社 |
| 経費率 | - |
| 直近の分配金 | 0円 |
| 分配金利回り | 0% |
| 売買高 | 421万4190 株(2021年11月18日時点) |
| 乖離率 | -0.08%(2021年11月18日時点) |
| 信託報酬 | 0.8800% |
| 購入可能な証券会社 | 楽天証券 SBI証券 マネックス証券 |
NEXT FUNDS 日経平均インバース・インデックス連動型上場投信
日経平均株価の騰落率に対して、-1倍をかけて算出される指数が日経平均インバース・インデックスです。2営業日以上離れた日の騰落率とはズレが生じるため、注意しましょう。
| 銘柄名 | NEXT FUNDS 日経平均インバース・インデックス連動型上場投信 |
| ベンチマーク(指数) | 日経平均インバース・インデックス |
| 運用会社 | 野村アセットマネジメント株式会社 |
| 経費率 | 0.80% |
| 直近の分配金 | 0円 |
| 分配金利回り | 0% |
| 売買高 | 7万3200株(2021年11月17日時点) |
| 乖離率 | 0.03%(2021年11月18日時点) |
| 信託報酬 | 0.8800% |
| 購入可能な証券会社 | 楽天証券 SBI証券 マネックス証券 |
おすすめの金ETF
金の価格との連動を目指すETFを金ETFといいます。これまで金に投資するためには、現物もしくは先物を商品市場で購入する必要があったため、敷居が高いというデメリットがありますた。しかし、金の価値は社会情勢が不安定になると上昇する傾向があるため、インフレに対するリスクヘッジとして注目されています。金ETFの登場によって、株式市場でも金に投資することが可能になりました。
一般的なETFと同様に自分のタイミングで売買できるため、初心者でもチャレンジしやすいのが特徴です。ETFであれば、少額でも金の取引ができます。ただし、金ETFには基本的に配当がありません。配当金は投資信託のメリットですが、金ETFで資産運用をする場合は配当金を期待できないので注意が必要です。
ここでは、おすすめの銘柄を2つ紹介します。
SPDRゴールドシェア(GLD)
世界最大の金ETFとして名高いのが、アメリカのニューヨーク証券取引所を中心に取引されるSPDRゴールドシェアです。東京証券取引所にも上場しているため、馴染みがある方も多いでしょう。日本国内では金の現物との交換は行われませんが、アメリカでは請求すれば金の現物との交換も可能です。
SPDRゴールドシェアの金現物保有高は、最近伸びている金需要の一因ともいわれています。そのため、SPDRゴールドシェアの動向は押さえておきたい情報の一つです。
| 銘柄名 | SPDRゴールドシェア(GLD) |
| ベンチマーク(指数) | 金地金価格(ロンドン金値決め) |
| 運用会社 | ワールドゴールド |
| 経費率 | 0.40% |
| 直近の分配金 | - |
| 分配金利回り | -% |
| 売買高 | 4万8600株 |
| 乖離率 | -% |
| 信託報酬 | https://www.morningstar.co.jp/etf_foreign/overview.do?ISIN=MSFEUSA04AFG https://www.bloomberg.co.jp/quote/GDX:US |
| 購入可能な証券会社 | SBI証券 |
ヴァンエック・ベクトル金鉱株ETF(GDX)
ニューモント、バリック・ゴールド、フランコ・ネバダといった著名な鉱山会社の金鉱株に分散投資ができるETFが、ヴァンエック・ベクトル金鉱株ETF(GDX)です。金ETFは金価格に連動しますが、金鉱株はNYSE Arcaゴールド・マイナーズ・インデックスをベンチマークとしています。金鉱株を持つ鉱山会社は、採掘のために大規模の設備投資が必要です。人件費が発生する上に、採掘しやすい金鉱山にはすでに手が入っているため、新たに採掘するためのコストは年を追うごとに上昇しています。
とはいえ、金価格が上昇すれば金鉱株も上がるため、利益が期待できます。ヴァンエック・ベクトル・金鉱株ETFは、金鉱株を個別に分析するのが難しい方にも向いています。
| 銘柄名 | ヴァンエック・ベクトル金鉱株ETF(GDX) |
| ベンチマーク(指数) | NYSE Arcaゴールド・マイナーズ・インデックス |
| 運用会社 | ヴァン・エック・グローバル |
| 経費率 | 0.52% |
| 直近の分配金 | 0.1899ドル(2020年12月21日時点) |
| 分配金利回り | 0.55% |
| 売買高 | 1559万5601株(2021年11月17日時点) |
| 乖離率 | 0.04% |
| 信託報酬 | 0.51% |
| 購入可能な証券会社 | 楽天証券 SBI証券 マネックス証券 |
ETF投資におすすめの証券会社3選
「ETFに興味はあるが、どの証券会社で始めたらよいかわからない」という方もいるでしょう。証券会社によって取引銘柄数や手数料、システム、サポート体制が異なるため、自分に合う証券会社を選ぶことが大切です。例えば、手数料だけでも倍近い差が出ることがあります。利益を上げるためには、できるだけコストを抑える必要があります。
また、ETFには国内ETFと海外ETFがあり、証券会社によっては海外ETFを取り扱っていないところもあります。海外ETFを取引したい場合は、取り扱いがあるかどうかをチェックすることも欠かせません。
国内ETFに関しては、同じ銘柄であればどの証券会社で購入しても価格や信託報酬は同じです。一方で海外ETFは、国内ETFよりも種類が多いので魅力的です。ただし、海外の証券取引口座を開設する必要があるため、サポートが充実している会社を選ぶことをおすすめします。
見落としがちなのが、システムの安定性です。いくら取引手数料が安くても、システムが安定していなければ取引に支障をきたします。また、安全性も確認しておかなければなりません。スムーズに取引ができなければ希望するタイミングで売買ができず、損失を被るおそれがあります。
続いて、ETFの購入に向く証券会社を3社ご紹介します。
ETFのおすすめ証券会社①「マネックス証券」

(写真=マネックス証券より引用)
外国株の取扱数が多いことで有名なマネックス証券は、米国ETFも300銘柄を超え、中国ETFや新興国銘柄も取り扱っています。さらに「USAプログラム」という米国ETF買付応援プログラムを提供しており、バンガード社やブラックロック社といった人気の9銘柄の買付手数料がキャッシュバックされるのが魅力です。また「米国株デビュー応援プログラム」も提供しており、米国株の取引にかかった手数料を最大3万円までキャッシュバックしてくれます。
このように、海外ETFに関するキャンペーンを頻繁に行っているのがマネックス証券の魅力であり、メリットです。中国ETFも取り扱っているため、米国ETFをはじめとする外国株に興味がある人はマネックス証券を検討するとよいでしょう。
国内ETFでは、取引スタイルに合わせて売買手数料を選ぶことができます。例えば、取引ごとに手数料を支払うコースを選ぶと、10万円以下の取引の手数料は110円(税込)です。また、ランキング機能が充実しており、人気のETFをチェックできるため、銘柄選びに悩んだときの参考になるでしょう。
ETFのおすすめ証券会社②「楽天証券」

(写真=楽天証券より引用)
楽天証券には「手数料0円ETF」があり、対象は123銘柄もあります。期間限定のキャンペーンではなく、いつでも売買手数料がかからないという、投資家にはうれしいサービスです。これはキャッシュバックではないので、税金の心配もありません。対象銘柄の中には、NEXT FUNDS TOPIX ETF(1306)やNEXT FUNDS 東証REIT指数ETF(1343)、iシェアーズ米国リートETF(1659)といった人気銘柄も含まれているため、重宝するでしょう。
海外ETFも充実しています。取り扱っている海外ETFは399銘柄あり、アメリカを代表する株式指数だけでなく、新興国の株式市場をベンチマークとする海外ETFなども取り扱っているため、海外ETF全体に興味がある方にもおすすめです。
サービスにも魅力があります。例えば「買付手数料無料 海外ETF」では、米国上場ETFのうち9銘柄の取引に手数料がかかりません。対象はバンガード社やステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ社、Global X社といった人気銘柄ばかりです。
初心者に対するサポートも充実しており、国内ETFはもちろん、米国や中国、アセアン株式ETFの取引方法についても丁寧な説明が用意されているため、初心者でも問題なくETF取引に取り組める環境といえるでしょう。
ETFのおすすめ証券会社③「SBI証券」

(写真=SBI証券より引用)
ネット証券として人気のSBI証券も、多くの ETFを取り扱っています。サービスも充実しており、例えば「米国株式・ETF定期買付サービス」は、毎月好きな日に気に入った銘柄を自動的に購入してくれるサービスです。定期的に投資をしたい方に向いているでしょう。また、「ボーナス月にはまとまった金額を投資したい」という方にもおすすめです。
運用をすべて任せられる「Wealth Navi for SBI証券」というサービスもあります。最新テクノロジーを駆使したサービスで、ノーベル賞受賞者の理論をベースにした資産運用ができます。銘柄の選定から税金の最適化まで任せられるため、「自分で銘柄を選ぶのが難しい」という方におすすめです。
国内ETFにも見逃せないサービスがあります。例えば、国内ETFにかかる現物取引手数料や信用取引手数料が0円になる点は、特筆に値します。ただし、現物取引手数料が無料になるのは120銘柄に限られます。
金ETFの取り扱いもあるので、リスクヘッジとして金ETFの運用を考えている方にもおすすめです。
ETFに関するよくあるQ&A
最後に、ETFについてよくある質問をQ&A形式でまとめました。これからETFでの資産運用を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
Q.ETFとはどのような投資方法?
ETFは Exchange Traded Fundの略称です。日本では上場投資信託と呼ばれ、日経平均株価やTOPIXといった指数をベンチマークとし、連動を目指すのが特徴です。
通常の投資信託は上場していないため、取引は金融機関の窓口で行われます。売買価格は注文した翌営業日に発表されるため、テンポのよい取引を望む方には向きません。
一方でETFは、株式のようにリアルタイムで取引できるのが特徴です。証券取引所の取引時間内であればいつでも売買できるので、アクティブな運用を行いやすいといえます。ETFは、投資信託と株式のよいところを兼ね備えた金融商品といえるでしょう。使い勝手がよく、コストパフォーマンスも優れているため、初心者でも取り組みやすい投資方法です。
ETFは、一般的な株価指数に連動するもの以外に、金や不動産の価格に連動するものもあります。日本のETFだけでなく、海外のETFを取り扱っている証券会社もあり、個人ではなかなか難しい海外資産に投資できる点は大きな魅力といえるでしょう。
Q.ETFはどんな人におすすめ?
ETFがベンチマークとする指数は、さまざまな銘柄で構成されています。そのため、ETFを1つ保有すれば、多くの企業に分散投資をするのと同じ効果を得られます。個別銘柄に投資する場合よりもリスクを抑えられるため、初めて分散投資を行う方にも向いています。
また、ETFは株式と同様にリアルタイムで売買することが可能です。市場価格での取引は、資産運用の醍醐味の一つです。自分で行った分析をもとに投資を行いたい方にとって、ETFは魅力ある金融商品といえるでしょう。
ETFは、投資信託に慣れてきた方にも向いています。これまで投資の専門家に運用を任せてきた方も、資産運用の流れやコツがわかるとともに物足りなさを感じることがあるでしょう。とはいえ、急に個別株を購入するのはハードルが高いかもしれません。そのようなとき、ETFは個別株に進むためのステップとして役立ちます。個別株のように価格が激しく変動することがないため、投資しやすいはずです。
ETFは上場しているため、投資信託に比べてコストが低いという特徴もあります。投資信託の信託報酬は0.1~2.5%程度といわれていますが、ETFは銘柄によっては0.1~1.0%程度に抑えられるため、コストを抑えながら投資したいと考える方にもおすすめです。
これらをまとめると、ETFは初心者でもチャレンジしやすい投資方法といえるでしょう。
Q.ETF銘柄のおすすめの選び方は?
ETFの銘柄はたくさんあるため、選び方を押さえておくことが大切です。まずは、流動性をチェックしましょう。流動性とは、出来高や売買代金の量のことです。これらの数値が大きくなるほど、多くの投資家が売買していることになります。ETFは、基本的に証券取引所の取引時間中はいつでも売買できますが、望むタイミングで売買するためには、高い流動性が必要です。流動性が低いETFを選ぶと、売却時に安い金額でなければ売れないおそれがあります。最悪の場合、注文自体が通らないケースもあるので注意が必要です。ETFの流動性は、東京証券取引所のサイトに掲載されているレポートやYahoo!ファイナンス、日経新聞などでチェックできます。
乖離率も重要なポイントです。ETFは日経平均株価やTOPIXといった指数との連動を目指しおり、ベンチマークとする指数との差を乖離率として表します。乖離率が0%になることはほとんどなく、組入銘柄の売買コストやタイミング、信託報酬といった要因によってベンチマークから下に乖離する(下方乖離)傾向があります。特に流動性が低いETFは、売買注文が少し入っただけで価格が大きくぶれることがあります。乖離率が小さければ小さいほど安定的に運用されているETFといえるので、選ぶ際にチェックすることをおすすめします。また海外株式ETFの場合は、海外市場がクローズしている時間帯に取引が行われると、価格が大きく変動することがあるので注意が必要です。
コストも、ETFを選ぶ上で欠かせないチェックポイントといえます。ETFにかかる主なコストは売買手数料と信託報酬です。売買手数料は証券会社によって異なり、無料となっているところもあります。信託報酬も銘柄によって異なるため、選ぶ前に確認しておきましょう。できるだけコストが低い銘柄を選ぶと、利益を上げやすくなります。
Q.ETFを始める方法は?
ETFは取り扱いのある証券会社で購入できます。そのため、まずは証券会社で口座を開設することから始めましょう。口座開設の流れを解説します。
証券会社で口座を開設する
まず、自分が取引したいETFを取り扱っている証券会社を選びましょう。証券会社によって取扱銘柄は異なるので、きちんと確認してから選ぶことが大切です。国内ETFであれば、ほとんどの証券会社で取り扱っていますが、海外ETFは証券会社によって大きく異なるので、しっかり確認してください。
証券会社を選んだら、対面もしくはインターネットで口座開設の手続きを行います。近年はネット証券が増えており、スマホから手軽に口座を開設できるのでおすすめです。各証券会社のサイトで、口座開設の手続きを始めましょう。基本的に口座開設は無料なので、どの証券会社にするか迷った場合は、複数の証券会社で口座を開設しても問題ありません。
ETFの銘柄と口数を決める
証券口座の開設が完了したら資金を預けて、いよいよETFを購入します。数ある銘柄の中から任意の銘柄を選ぶ際は、証券コードが便利です。ETFも株式と同様に、4桁のコードが設けられています。各証券会社の検索方法にしたがって、自分のスタイルに合うETFを選びましょう。
例えば、NEXT FUNDS 日経225ETFの証券コードは「1321」です。取引単位は1口なので、購入する口数を決めましょう。購入に必要な金額の計算方法は、以下のとおりです。
| 購入時の取引金額×口数(売買単位)+売買手数料 |
買い注文を出す
銘柄と口数が決まったら、買い注文を出します。注文方法はいくつかありますが、指値注文と成行注文がメインになるでしょう。指値注文とは、買値を指定する注文方法です。例えば指値を2万円に決めると、選んだ銘柄が2万円以下になってはじめて購入できます。
成行注文は買値を決めることなく、すぐ購入したい場合に使う注文方法です。ほぼ確実に購入できますが、希望する買値よりも高い価格で約定することがあります。多くの口数を購入する場合、考えていた購入代金と実際の購入代金の差が大きくなることがあるので、注意が必要です。
まとめ
ETFは株式投資と投資信託のメリットを兼ね備えた、魅力的な金融商品です。少額から取引ができ、指数の見方もわかりやすいため、初心者でもチャレンジしやすいでしょう。ただし、メリットとデメリットをしっかり把握しておかなければ、思うように利益を得られません。特に重要な流動性や乖離率は、購入する前にしっかり確認しておくことをおすすめします。
ETFの銘柄は非常に多く、株価指数だけでなく金や不動産の価格をもとにした指数に連想するものもあるため、自分のスタイルに合うETFを選ぶことが大切です。証券会社によっては特定の銘柄の手数料を無料にしているところもあるので、うまく利用すればコストを抑えた投資も可能です。
ETFの取引を始める手順は、株式投資のそれとほぼ同じです。口座開設は無料なので、気になる証券会社の口座を複数開設してから、銘柄を選んでもよいでしょう。