
つみたてNISAは、初心者でも気軽に長期の積立投資ができる税優遇制度です。
つみたてNISAを始めるには金融機関での口座開設が必要ですが、開設できる口座は「1人につき1口座まで」となっています。口座を使う金融機関の変更も1年に1回までなので、口座を作成したら簡単には変えられません。そのため、つみたてNISA口座を開設する際は安易に金融機関を選ぶべきではないでしょう。
とはいえ、「どこでつみたてNISA口座を開設すればよいのだろう」と迷う人も多いかもしれません。この記事では、つみたてNISAを始めるにあたり、気になる金融機関の選び方とおすすめの証券会社を紹介します。
この記事でわかること
- つみたてNISA(積立NISA)のおすすめ証券会社
- つみたてNISA(積立NISA)と投資信託の仕組み
- つみたてNISA(積立NISA)のメリット・デメリットと注意点
- 口座選びのポイント
- 購入するファンドの選び方
- つみたてNISA(積立NISA)に関するQ&A
つみたてNISA(積立NISA)でおすすめの証券会社ランキング10選
金融庁のWebサイトによると、2021年10月時点で、つみたてNISAを取り扱う金融機関は全国で593社あります。
銀行や信用金庫、証券会社などさまざまな金融機関でつみたてNISAを取り扱っているため、「どこで口座を作ればよいかわからない」と悩む人は多いのではないでしょうか。
つみたてNISAの口座を開設する金融機関は、取扱商品数が多い「証券会社」がおすすめです。ここでは、特に使い勝手のよい証券会社をランキング形式で紹介していきます。
1位.SBI証券

(写真=SBI証券より引用)
SBI証券は、インターネットを主軸にさまざまな金融事業を展開するSBIグループのネット証券会社です。ネット証券最大手といわれており、同じネット証券の楽天証券と競い合うかのようにつみたてNISAの取扱商品数を増やしています。
SBI証券は豊富な選択肢と多彩なメリットがあるため、つみたてNISAを考える人にとっても投資初心者にとっても、真っ先に検討したい証券会社です。
| 1 | 【SBI証券だけ!】 積立投資の頻度を「毎日・毎週・毎月コース」の3つのコースから選べる |
| 2 | つみたてNISAの取扱商品数が豊富(2021年11月時点で176本) |
| 3 | 三井住友クレジットカードを使ってクレジットカード積立ができ、購入金額に応じてVポイントを貯められる※1 |
| 4 | 投資信託の保有金額に応じてTポイントかPontaポイントを貯められる※2 |
| 5 | 100円から積立投資できる |
| 6 | つみたてNISA専用画面により、複数銘柄の積立設定を一括で操作できる |
| 7 | ボーナス月コースと「NISA枠ぎりぎり注文」の活用でつみたてNISAの投資枠を使い切れる |
| 8 | 手数料無料でリアルタイム入金できる「即時入金サービス」に対応している (提携銀行:住信SBIネット銀行/三菱UFJ銀行/三井住友銀行/みずほ銀行/りそな銀行/ゆうちょ銀行/セブン銀行/楽天銀行/PayPay銀行など) |
※1クレジットカード積立の場合、積立頻度は「毎月コース」のみ
※2貯めたポイントをつみたてNISAの投資に使うことはできない。Pontaポイントの取扱いは2021年11月開始
出典:SBI証券公式サイト
SBI証券の最も大きな特徴は、積立投資の頻度を「毎日・毎週・毎月コース」の中から自由に選べる点にあります。2021年11月時点で、積立投資の頻度をここまで細かく分けている証券会社はほかにありません。ほとんどの証券会社や銀行では、積立投資の頻度を「毎月」のみにしています。SBI証券なら、3つのコースから好きな積立タイミングを選べます。
SBI証券は最低積立投資額も100円からとなっているため、気軽に利用できます。「毎日100円」でも「毎週1000円」でも「毎月1万円」でも、自分に合った方法で積立投資を楽しめるのではないでしょうか。
SBI証券はつみたてNISAの取扱商品数も豊富で、2021年時点の対象商品は176本です。金融庁によると、金融庁が登録を認めた投資信託・ETFは同年10月25日時点で201本ですから、全対象商品のうち約86%の商品をSBI証券で取り扱っていることがわかります。これだけ豊富なラインアップなら、「積立したいファンドがない」と困ることも少ないでしょう。
そのほかにも、TポイントやPontaポイントを貯められたり、クレジットカード決済ができたりするなど、多くのメリットがあるため、使い勝手は抜群です。
注意点として、SBI証券はネット証券のため対面での相談はできません。24時間利用できるチャットサポートや、リモートでサポートを受けられるサービスはあるので、口座開設から積立投資までオンラインで完結できます。仕事や家事、育児が忙しい人でも、自宅にいながらスマートフォンやパソコンで気軽につみたてNISAを始められるでしょう。
また、所定の銀行から手数料無料で即時入金できる自動入出金サービスにも対応しています。商品や積立投資の選択肢が幅広くポイントも貯めやすいSBI証券は、気軽につみたてNISAを始めたい人や投資初心者におすすめです。
2位.楽天証券

(写真=楽天証券より引用)
楽天証券は、「楽天経済圏」と呼ばれる楽天グループの一部のネット証券会社です。同じネット証券のSBI証券とはライバル関係にあるといわれており、取扱商品数やサービスの拡充を常に競い合っています。
楽天証券最大の特徴は、楽天市場や楽天銀行など、さまざまな楽天グループで貯めたポイントを使って、つみたてNISA対象の商品を購入できることです。楽天ポイントを貯めながらお得に使いたい人にとっては、最適な証券会社と言えるでしょう。
<楽天証券のおすすめポイント>
| 1 | 楽天ポイントを使って、つみたてNISA対象商品(投資信託)をポイント購入できる |
| 2 | つみたてNISAの取扱商品数が豊富(2021年11月時点で179本) |
| 3 | 楽天カードを使ったクレジットカード積立ができ、楽天ポイントを貯められる |
| 4 | 100円から積立投資できる |
| 5 | 積立頻度を「毎日・毎月コース」から選べる※1 |
| 6 | 楽天銀行と証券口座を連携すれば優遇金利の案内などさまざまな特典を受けられる |
| 7 | 増額設定の活用により、つみたてNISA枠を最大限利用できる※2 |
| 8 | 手数料無料でリアルタイム入金できる「即時入金サービス」に対応している (提携銀行:住信SBIネット銀行/三菱UFJ銀行/三井住友銀行/みずほ銀行/りそな銀行/ゆうちょ銀行/セブン銀行/楽天銀行/PayPay銀行/イオン銀行など) |
※1楽天カードクレジットカード積立の場合、積立頻度は「毎月コース」のみ
※2増額設定を活用できるのは「証券口座からの引き落とし」が対象となる
出典:楽天証券公式サイト
楽天証券の強みは、汎用性の高い楽天ポイントを貯めやすい・使いやすい点にあります。楽天カードでクレジットカード決済をすれば、100円ごとに1ポイントが貯まります。仮につみたてNISAを年間上限いっぱいまで(月額3万3333円/年間39万9996円※3)楽天カードで決済した場合、年間3996ポイントを貯められる計算です。
※3楽天カードのみで年間40万円のクレジットカード枠を使い切ることはできず、設定上年間39万9996円までとなる。40万円使い切るためには証券口座との併用で調整が必要
貯めたポイントはそのままつみたてNISAの積立投資に使ってもいいですし、楽天市場の買い物に使うこともできます。ポイントの使い道がいろいろあるのもうれしいポイントです。
さらに、楽天証券への入金を同グループの楽天銀行と連携できる「マネーブリッジ」を使えば、積立投資がもっと便利になります。マネーブリッジサービスとは、楽天銀行と楽天証券の口座を連携させ、楽天銀行の口座からダイレクトに積立投資の金額を引き落とすサービスです。楽天銀行から楽天証券へ入金手続きをする必要がないため、普段使っている銀行の残高でそのまま積立投資ができます。
マネーブリッジを利用すると、楽天銀行の普通預金金利を年0.02%から年0.10%(約5倍)にできる優遇プログラムもあります。普段から楽天経済圏を活用するユーザーにとっては、金融周りの利便性をぐっと引き上げられるのではないでしょうか。
楽天カードで積立投資をすればするほど楽天ポイントが貯まり、その他の楽天サービスも使いやすくなる楽天証券。楽天のヘビーユーザーやポイント投資、楽天経済圏に興味がある人には、楽天証券がおすすめです。
3位.auカブコム証券

(写真=auカブコム証券より引用)
auカブコム証券は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFGグループ)が運営するネット証券会社です。三菱UFJフィナンシャル・グループと言えば、誰もが知るメガバンクです。三菱UFJ銀行や三菱UFJ信託銀行、アコムや三菱UFJニコスなど、トップクラスの企業が一体になった金融グループです。
auカブコム証券の前進はカブドットコム証券で、20年近くネット証券サービスを提供してきました。2019年に国内三大通信キャリアのauが株主に加わったことで、2019年12月からは社名をauカブコム証券へと変更しています。
このような経緯があるauカブコム証券は、ネット証券はなんとなく不安という人でも、安心して利用できる証券会社と言えるでしょう。
<カブコム証券のおすすめポイント>
| 1 | システムを自社開発・運用して完全内製化しているため、強固なセキュリティと特色のあるサービスを期待できる |
| 2 | auカブコム証券の通常の現物株式取引手数料が最大5%割引になる「NISA割」がある |
| 3 | つみたてNISAの取扱商品数が豊富(2021年11月時点で161本) |
| 4 | 自分に合ったファンドを直感的に選べるツール「FUND DRESS」や投資信託のSNS「ファンドスクエア」といった独自サービスの提供 |
| 5 | 100円から積立投資できる |
| 6 | 定期的にPontaポイントが貯まるお得なキャンペーンが実施されている |
| 7 | 手数料無料でリアルタイム入金できる「即時入金サービス」に対応している (提携銀行:三菱UFJ銀行/三井住友銀行/みずほ銀行/auじぶん銀行/ゆうちょ銀行PayPay銀行※PayPay銀行のみ手数料55円必要) |
出典:auカブコム証券公式サイト
auカブコム証券の特徴は、三菱UFJグループとauの持つ強固な財務基盤と信頼性です。そしてカブドットコム証券時代から運用している自社開発システムと、ネット証券ならではのサービスの充実度です。
特におすすめのポイントは、完全に内製化された自社開発のシステムです。このシステムがあることで、ネット証券でありながら対面相談のようにきめ細かいサービスを展開してきました。オンライン金融取引専用ウイルス対策ソフト「IBM Security Trusteer Rapport(ラポート)」の提供もしており、ネット証券のセキュリティに不安を感じる人でも安心してオンライン取引できる環境を作り上げています。
auカブコム証券でつみたてNISA口座を開設すると、一般・特定口座での現物株式取引の手数料が最大5%割引となる「NISA割」が自動で適用されます。つみたてNISAとあわせて株式投資も並行して行いたい人には、うれしい割引ではないでしょうか。
ほかにも、期間限定でPontaポイントが付いたり、auユーザーの人がauIDを登録すれば各種手数料が割引になったりといった豊富なサービスが用意されています。三菱UFJ銀行やauじぶん銀行からの即時入金もしやすいため、三菱UFJ銀行やauユーザーにおすすめの証券会社です。
4位.マネックス証券

(写真=マネックス証券より引用)
マネックス証券と言えば、米国株の取扱いが豊富なことで有名なネット証券会社です。
史上最年少の30歳でゴールドマンサックス・パートナーに就任した松本大(まつもと・おおき 現取締役会長)氏が1999年、ソニーとの共同出資で設立しました。松本氏個人の知名度の高さから、マネックス証券を選ぶ人もいるでしょう。
マネックス証券はSBI証券・楽天証券とあわせて「三大ネット証券大手」に数えられることもあり、他2社に追随するように各種サービスや手数料、ツールの拡充に努めています。見やすく使いやすい公式サイトのほか、各種アプリが用意されており、アナリストのレポートやセミナーも充実しているのが特徴です。
<マネックス証券のおすすめポイント>
| 1 | 積立残高に応じた「マネックスポイント」が付与され、Amazonギフト券やTポイントなどのポイントに交換できる |
| 2 | 高度な資産管理ツール「MONEX VISION」「MONEX VIEW」で購入ファンドのアドバイスを受けられる |
| 3 | 【2022年1月以降開始予定】マネックスカードによるクレジットカード積立ができるようになる |
| 4 | つみたてNISAの取扱商品数が豊富(2021年11月時点で152本) |
| 5 | 100円から積立投資できる |
| 6 | 積立頻度を「毎日・毎月コース」から選べる |
| 7 | 月間の積立投資予定金額を自動的に入金できる「定期自動入金サービス」を無料で使える |
| 8 | 手数料無料でリアルタイム入金できる「即時入金サービス」に対応している (提携銀行:三菱UFJ銀行/三井住友銀行/みずほ銀行/りそな銀行/楽天銀行/auじぶん銀行/ゆうちょ銀行/PayPay銀行など) |
出典:マネックス証券公式サイト
マネックス証券で特におすすめのポイントは、さまざまな場面で使えるマネックスポイントと資産管理ツールです。
マネックスポイントとは、つみたてNISAで投資信託を積立投資することで得られるポイントで、還元率は「保有残高×最大年0.08%」です。貯めたポイントはAmazonギフト券、Tポイント、Ponta、nanaco、dポイント、waonポイント、ANAマイレージクラブポイント、JALマイレージポイントに交換でき、Amazonユーザーからいわゆる陸マイラーまでポイントを活用できる点が魅力です。2022年1月からはマネックスカードによるクレジットカード積立の対応も始まり、ポイント還元率は1%になる予定です。
また、高性能で直感的に操作できる「MONEX VISION」「MONEX VIEW」といった資産管理ツールがある点も大きなメリットです。「MONEX VISION」はポートフォリオの自動分析ができるため、今積立を行っているファンドのリターン予測や、追加で購入するべきつみたてNISAのファンドについてアドバイスが受けられます。さらに現在の収入や退職金などの情報を追加入力すれば、生涯収支のシミュレーション結果を見ることもできます。無料で使える資産管理ツールとしては、非常に優れているのではないでしょうか。
2022年1月からのポイント対応や、2020年9月に開始した「毎日積立」の取扱いも、マネックス証券がSBI証券と楽天証券を強く意識している表れでしょう。他の証券会社の動きを見ながら顧客サービスの拡充を図っていく姿勢は、マネックス証券の大きな魅力の1つです。
ポイントの使いやすさやファンドの購入アドバイスといったサービスの質にこだわりたい人は、マネックス証券のつみたてNISAがおすすめです。
5位.松井証券

(写真=松井証券より引用)
松井証券は100年以上の歴史を持つ、日本で初めて本格的なインターネット取引を導入した証券会社です。
ネット証券の老舗かつパイオニアとして、革新的なサービスや充実したサポート体制を築いてきました。テレビで人気の株主優待名人桐谷さんが松井証券の30年来のユーザーを公言していることでも有名です。つみたてNISAにおいても充実したサポートを提供しているため、頼れる証券会社の1つです。
<松井証券のおすすめポイント>
| 1 | 「リモートサポート」や「チャットサポート」など充実したサポート体制 |
| 2 | つみたてNISAの取扱商品数が豊富(2021年11月時点で172本) |
| 3 | 100円から積立投資できる |
| 3 | 投資信託専用の「投信アプリ」で積立設定や資産管理、ロボ・アドバイザーからのアドバイスを受けられる |
| 4 | 松井証券提携の「MATSUI SECURITIES CARD」によるクレジットカード積立ができ、ポイントも貯められる |
| 5 | 【期間限定】2022年3月31日まで、つみたてNISAの積立金額に応じて1%相当のポイントを貯められる※1 |
| 6 | 手数料無料でリアルタイム入金できる「即時入金サービス」に対応している (提携銀行:提携銀行:三菱UFJ銀行/三井住友銀行/みずほ銀行/りそな銀行/楽天銀行/auじぶん銀行/ゆうちょ銀行/PayPay銀行など) |
※1 2021年9月1日(水)から2022年3月31日(木)までのキャンペーン期間中に、松井証券で初めてつみたてNISAを利用して合計7000円以上積立をした人が対象
出典:松井証券公式ウェブサイト
ネット証券のパイオニアとして長年非対面の証券取引を続けてきた松井証券は、お客さまサポートに定評があります。例えばオペレーターが顧客と同じパソコン画面を共有し、同じ画面を見ながらリモートで操作方法を説明する「リモートサポート」や、チャットで気軽に投資相談ができる「チャットサポート」などです。投資だけではなく、将来の老後資金や子どもの教育費準備など、資産形成全般の相談ができる「マネープランサポート」もあります。
スマートフォンで手軽に積立投資できる「投信アプリ」では、「つみたてNISAのファンドの組み合わせ、どうしよう」「次はどのファンドを購入しよう」などのお悩みにもロボ・アドバイザーが答えてくれます。かゆい所に手が届くきめ細やかなサポートを提供しているため、ライフプランから積立投資をするファンドまでいろいろ相談したい人におすすめの証券会社です。
6位.SMBC日興証券

(写真=SMBC日興証券より引用)
SMBC日興証券は、三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)傘下の総合大手証券会社です。メガバンクの1つである三井住友銀行をはじめ、銀行、クレジットカード、証券から投資信託の運用会社まで幅広い金融サービスを展開しています。
グループの一角を担うSMBC日興証券は、俗にいう日本三大証券会社(残り2社は野村證券と大和証券)の1つで、大手ならではの安心感と対面で投資相談できる点が魅力です。
| 1 | 全国に営業拠点があり、身近な店舗で対面相談できる |
| 2 | 積立投資の金額に応じてdポイントを貯められる※1 |
| 3 | 投資信託のサポートツール「fund eye」で積立投資の資産管理や運用方法のアドバイスを無料で受けられる |
| 4 | つみたてNISAの取扱商品数が豊富(2021年11月時点で158本) |
| 5 | 1000円から積立投資できる |
| 6 | 三井住友銀行との連携サービスにより、即時入金サービスや手数料優遇を受けられる |
※1 毎月のダイレクトコースでの投信つみたてプランの取引が対象。職場積立NISAは対象外
出典:SMBC日興証券公式ウェブサイト
SMBC日興証券の営業拠点は2021年11月時点で118店舗です。全国に店舗があるため、「身近な店舗で対面相談したい」という人は気軽に利用できるのがありがたいポイントです。
また積立投資によってdポイントを貯めることができ、貯めたdポイントは「1ポイント=1円」で株式ポイント取引に使うことができます(キンカブ)。「株式投資もしてみたいけど、高額な投資資金を用意するのが難しい」「リスクが怖い」という人でも、貯めたポイントを使えば100円から簡単に株式投資できます。
積立投資の頻度は「毎月」だけで、最低投資金額も「1000円」からという点については、ネット証券に比べて物足りなさを感じる人もいるでしょう。
しかし対面取引で築いてきた豊富な実績を元に、「fund eye」といった投資サポートツールや充実したセミナー・レポートが用意されています。「fund eye」を使えばつみたてNISAで初めての1本を選んだり、賢く運用するためのリバランス(投資の資産配分を適正な状態に調整すること)ができたりします。
最初に選ぶべきファンドや、理想のリターンに近づけるために追加購入すべきファンドのアドバイスを受けられるため、投資初心者が気になる悩みを解決しやすいです。まずは「fund eye」のアドバイスを受け、対面で相談したくなったときは店舗で相談することもできます。
積立投資から徐々に投資の幅を広げるとき、SMBC日興証券なら投資信託以外の取引ツールや投資情報が充実しています。アナリストのレポートや無料のセミナー動画も多くあるため、幅広いニーズに応えてもらえる証券会社をお探しの人におすすめです。
7位.野村證券

(写真=野村證券より引用)
日本を代表する大手総合証券会社として、最も多くの人に知られている証券会社は野村證券ではないでしょうか。
同社によると、顧客の証券口座数は535万口座超、顧客の資産残高は127兆円に上ります。店舗でもオンラインでも取引でき、顧客対応や営業力のよさで知られています。あらゆる指標でナンバーワンの地位を保っており、国内証券業界のリーディングカンパニーとして知られています。
野村證券ではつみたてNISAをはじめ、少額からできる積立投資を積極的に案内しています。若い世代も安心して利用できるので、野村ブランドに魅力を感じる人には特におすすめです。
<野村證券のおすすめポイント>
| 1 | 国内最大手という安心感・信頼性のある「野村ブランド」 |
| 2 | 全国に営業拠点があり、身近な店舗で対面相談できる |
| 3 | 信託報酬が10年間無料(年0.000%)の「野村スリーゼロ先進国株式投信」へ積立投資できる※1 |
| 4 | 総合証券会社ならではの幅広い金融サービスを期待できる |
| 5 | 外部評価で五つ星を認証された質の高いコールセンターで相談できる |
| 6 | 【留意点】つみたてNISAの取扱商品数は野村證券が厳選したファンド7本のみ |
| 7 | 手数料無料でリアルタイム入金できる「即時入金サービス」に対応している (提携銀行:提携銀行:三菱UFJ銀行/三井住友銀行/みずほ銀行/りそな銀行/楽天銀行/ゆうちょ銀行/PayPay銀行/セブン銀行など) |
※1 信託報酬の無料期間は2020年3月16日~2030年12月31日まで。2031年1月1日以降はファンドの純資産総額に年0.11%の信託報酬がかかる
出典:野村證券公式ウェブサイト
野村證券の魅力は誰もが知っている最大手の安心感のほかにも、投資情報や提供サービスの豊富さなど枚挙にいとまがありません。中でもつみたてNISAを始める人におすすめのポイントは、10年間信託報酬(運用コスト)がゼロの「野村スリーゼロ先進国株式投信」です。
投資信託には購入時の販売手数料、運用時の信託報酬、ファンド解約時の信託財産留保額といった3つの手数料があります。その3つがすべて無料で提供されているのが、この「野村スリーゼロ先進国株式投信」です。
つみたてNISAの場合、販売手数料はどの証券会社も無料ですが、投資信託の運用に必要不可欠な信託報酬をゼロにしているファンドはほかにありません。非課税なうえに手数料がかからなければ投資信託のパフォーマンスを丸々享受できるため、コストにこだわりたい人に最適です。
ただし、信託報酬の無料期間は永年ではなく、2030年12月までのおよそ10年です。たとえ10年でも信託報酬をゼロにできるのは、野村グループの圧倒的な財政基盤があってこそではないでしょうか。
留意点として、「野村スリーゼロ先進国株式投信」を含めて、野村證券でつみたてNISAの対象となる投資信託は全部で7本のみで、他の証券会社に比べると、取扱商品は非常に少ないです。そのため投資対象の選択肢を豊富に持っておきたい人には物足りないでしょう。
しかし「100本もあったら選ぶのが大変」「ファンド選びもプロにお願いしたい」という人にとっては、厳選したファンドだけがラインアップされている点を「逆に投資しやすい」と感じるかもしれません。
大手ならではの情報やサポートを受けて資産形成を幅広く相談したい人、信託報酬無料の「野村スリーゼロ先進国株式投信」が気になる人は、野村證券でのつみたてNISAがおすすめです。
8位.大和証券

(写真=大和証券より引用)
大和証券はSMBC日興証券、野村證券とあわせて日本三大証券会社に数えられる大手総合証券会社です。
創業から110年以上の老舗証券会社であり、営業拠点は全国47都道府県に170店舗以上あります。対面相談だけではなくオンライントレードの実績も豊富で、利用者は300万人を超えています。長い取引実績と豊富な金融サービスがそろっており、つみたてNISAだけではなく資産形成全般のアドバイスを希望する人、対面でしっかり相談したい人に向いています。
<大和証券のおすすめポイント>
| 1 | つみたてNISAでは珍しいETF(上場投資信託)を7本すべて取り扱っている |
| 2 | 全国47都道府県すべてに店舗があり、その数は170超。身近な店舗で対面相談できる |
| 3 | 総合証券会社ならではの幅広い金融サービスと手厚いサポートを期待できる |
| 4 | 対面相談からチャット、電話、リモートサポートまで、豊富な相談形態が用意されている※1 |
| 5 | 100円から積立投資できる |
| 6 | 【留意点】つみたてNISAの取扱商品数は大和証券が厳選したファンド22本のみ |
| 7 | 大和ネクスト銀行との連携により、手数料無料でリアルタイム入金できる「即時入金サービス」に対応している |
※1リモートサポートサービスの対象はオンライントレードの操作方法のみ
出典:大和證券公式ウェブサイト
一番の特徴は、他の証券会社では取扱いがないETFを7本すべて取り扱っている点です。ETF(上場投資信託)とは、上場株式のように取引所で取引されている投資信託です。「プロに運用を任せる、さまざまな金融資産の組み合わせ」という仕組みは一般の投資信託と同じです。
ETFが投資信託と違う点は、上場しているため運用コストが比較的低水準で、取引価格がリアルタイムに動くことです(通常の投資信託の場合、価格が変わるのは1日1回だけ)。つみたてNISAの取扱商品は元々低コストですが、さらに低コストで機動的な取引ができる点がETFの強みと言えるでしょう。
金融庁が認可しているつみたてNISAの対象商品201本のうち、ETFの取扱いは7本のみです。金融庁の厳しい基準をクリアした7本のETFをすべて取り扱っている証券会社は、大和証券しかありません。つみたてNISAでETFへ積立投資をしたいのであれば、大和証券のつみたてNISAがおすすめです。
大和証券の留意点として、野村證券と同様に対象商品が絞られている点が挙げられます。ETFとあわせて投資信託にも積立投資したい場合は、口座開設の前に大和証券の取扱商品を詳しく見ておくとよいでしょう。
9位.みずほ証券

(写真=みずほ証券より引用)
みずほ証券は、みずほフィナンシャルグループ傘下の証券会社です。さまざまな証券会社との合併を経て、2000年に「みずほ証券」としてスタートしました。大手証券と比べるとまだ歴史は浅いものの、合併前の証券会社の強みを引き継ぎ債券の取扱いが豊富という強みがあります。
メガバンクの1つであるみずほ銀行グループであり、預かり資産は2021年3月末で48.3兆円です。先述した債券の取扱いの豊富さと、みずほ銀行のネットワークを生かした相談窓口の多さが特徴の総合証券会社です。
<みずほ証券のおすすめポイント>
| 1 | 全国に営業拠点があり、その数は200超。身近な店舗で対面相談できる |
| 2 | 総合証券会社ならではの幅広い金融サービスと手厚いサポートを期待できる |
| 3 | みずほ信託銀行との取り次ぎサービスなど、みずほ銀行グループとの連携サービスがある |
| 4 | 【留意点】つみたてNISAの取扱商品数はみずほ銀行が厳選した3本のみ |
| 5 | みずほ銀行との併用で各種手数料が優遇される |
| 6 | みずほ銀行ユーザーであればみずほ銀行からの即時入金サービスを利用できる |
出典:みずほ証券公式ウェブサイト
みずほ証券のメリットは、みずほ銀行との連携を生かした店舗数の多さや、口座の使いやすさです。メインバンクがみずほ銀行の人や近くに店舗がある人は使いやすいでしょう。信託銀行との取り次ぎサービスもあり、みずほグループに親和性がある人におすすめです。
ただし、みずほ証券のつみたてNISAは取扱商品数が3本のみと、かなり絞られています。自分でファンドを選ぶのは面倒だから、少ないほうがよいという人にとっては最適ですが、ある程度選択肢は欲しいという人にとっては、物足りなさを感じるかもしれません。
したがってみずほ証券がおすすめなのは、みずほ銀行のヘビーユーザーか、少ない選択肢に魅力を感じる人です。
10位.SBIネオトレード証券

(写真=SBIネオトレード証券より引用)
SBIネオトレード証券とは、SBI証券を含むSBIグループ傘下のネット証券会社です。証券会社としての歴史は意外と長く、何度かの社名変更を経て、2011年からはライブスター証券としてオンライン取引を提供してきました。
2020年にSBI証券の親会社であるSBIホールディングスがライブスター証券を買収し、連結子会社となったことを機に、2021年1月から「SBIネオトレード証券」として営業しています。
「すでにSBI証券があるのに、なぜSBIネオトレード証券があるの?」と思う人もいるでしょう。ここではSBI証券との違いも含めて、SBIネオトレード証券のおすすめポイントをまとめました。
| 1 | ネット証券業界でも最低水準の取引手数料を提供しており、特に信用取引の手数料が低い→つみたてNISAとあわせて信用取引も行いたい投資家におすすめ |
| 2 | 総合証券会社ではなく取扱金融サービス・商品が限られている→サブ口座として使いたい投資家におすすめ |
| 3 | 【留意点】つみたてNISAの取扱商品はアクティブファンドの「ひふみプラス」のみ |
| 4 | 手数料無料でリアルタイム入金できる「即時入金サービス」に対応している (提携銀行:三菱UFJ銀行/みずほ銀行/三井住友銀行/ゆうちょ銀行/楽天銀行/りそな銀行/住信SBIネット銀行/イオン銀行/セブン銀行など) |
出典:SBIネオトレード証券公式ウェブサイト
SBIネオトレード証券の利用が向いているのは、株式取引や信用取引を積極的にしている人、つまりある程度トレードに慣れている投資家です。
SBIネオトレード証券のつみたてNISA対象商品は、アクティブファンドの「ひふみプラス」の1つしかありません。商品が少ないのではなく、最初から選択肢が1つしかないのです。つまり、つみたてNISAのサービスよりも他のサービスに特化した証券会社と言えます。
SBIネオトレード証券は、ネット証券として総合的な証券サービスを提供しているSBI証券のサブ口座的な立ち位置で顧客を集めています。そのため、つみたてNISAとあわせて積極的に信用取引や株式取引もしたい人や、つみたてNISAではひふみプラスに投資すると決めている人には、SBIネオトレード証券がおすすめです。
【基礎知識】つみたてNISA(積立NISA)とは?投資信託の仕組みとあわせて解説
「そもそも、つみたてNISAと投資信託の仕組みがいまいちわかっていない」「ちゃんと理解できているか不安」という人もいるでしょう。ここでは、つみたてNISAと投資信託の基本的な仕組みを解説します。
- つみたてNISAとは:投資によって得た利益が非課税になる税優遇制度
- 投資信託とは:投資のプロである運用会社に資産運用を託せる金融商品。「ファンド」ともいう
出典:金融庁NISA特設ウェブサイト「つみたてNISAとは」
投資信託紹介ウェブサイト「そもそも投資信託とは?」
通常、株式投資や投資信託を運用して得た利益には約20%の税金(※)が課せられます。しかし、つみたてNISAの口座内で対象の投資信託を運用すれば、この税金はかかりません。つみたてNISAはお得に投資できる制度の名称で、投資信託はつみたてNISAを利用して非課税投資する際の対象商品ということです。
(※)上場株式や投資信託の売却で得た利益(譲渡益)にかかる税率は、原則20%(所得税15%・住民税5%)。2037年までは、別途復興特別所得税が課せられる
出典:国税庁ウェブサイト「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」
投資信託の仕組み
つみたてNISAで積立投資の対象になる「投資信託(ファンド)」とは、さまざまな投資のパッケージ商品です。
<投資信託の仕組み>

(写真=vより引用)
- 投資のプロが集う運用会社が「ファンド」を設定する
- 不特定多数の投資家は販売会社(証券会社など)を通じてファンドを購入(投資)する
- 投資家から集めた資金を元に、運用会社はファンドへ運用を指図
- 運用会社から指図されたファンドは株式や債券といった複数の金融商品を取引し、ファンドの価値(基準価額)を上げられるように運用する
つまり投資信託は、ファンドという箱の中に株式や債券など多様な商品が含まれている、投資の詰め合わせような存在です。「どこの株式を買ってどう運用するか」といったことを考えずに、運用はすべてプロにお任せできます。難しいことを考えず、より気軽に投資を始められる金融商品と言えるでしょう。
投資信託では、投資家が購入(投資)したファンドの価値(基準価額)が購入時よりも上昇すれば、ファンドを売却することで売買益を得られます。また、ファンド保有時に分配金を受け取れるファンドもあります。こうした運用時に発生する「利益=運用益」にかかる税金をゼロにできるのがつみたてNISAなのです。
つみたてNISA(積立NISA)の口座選びで失敗しないための4つのポイント
つみたてNISAの口座開設や口座の維持に関する手数料は、どの証券会社でも発生しません。また、投資対象となる投資信託の販売手数料は元々無料(ノーロード)のものだけが対象になっています。つまり口座の開設や維持、商品の販売手数料はどの証券会社でも同じ条件(無料)なので、差別化ポイントにはなりません。
したがって、つみたてNISAの口座を作る際は、これらの手数料以外のポイントを確認するとよいでしょう。証券会社選びの際に失敗を防ぐポイントは、以下の4つです。
<失敗を防ぐ!口座選びで大切な4つのポイント>
①積立頻度の選択肢が豊富な証券会社を選ぶ
②対応しているポイントサービスで選ぶ
③最低積立金額を調べて選ぶ
④つみたてNISAの取扱商品数が多い証券会社を選ぶ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
選び方①積立頻度の選択肢が豊富な証券会社を選ぶ
積立投資の頻度(回数)は、できる限り選択肢が多い証券会社を選びましょう。なぜなら、つみたてNISAによる投資は「積立購入」が原則だからです。いつでも好きなタイミングで所定の投資信託を購入できるわけではなく、任意で積立指定している日まで購入するのを待たなくてはなりません。
積立ができる頻度(回数)は証券会社によって異なりますが、「毎月」コースを導入している証券会社が一般的です。多くの場合、つみたてNISAで投資信託を購入できるタイミングは月に1回だけなのです。給与日が月に1回なので、積立を行うタイミングも月に1回でいいという人であれば、月に1回でも特に問題はないでしょう。
しかし、給与日が月に複数回あるので、積立を行うタイミングを細かく分けたい人や、できる限りタイミングを分散させて積立投資したいという場合は、積立頻度の選択肢が多いほうが使いやすいはずです。
証券会社によっては、積立頻度の選択肢を「毎月」「毎週」「毎日」など複数用意しています。最も選択肢が多いのはSBI証券で、楽天証券とマネックス証券では「毎月」と「毎日」を導入しています。
積立頻度を細かく分ければリターンが変わる確証はありません。しかしライフスタイルに合わせて積立タイミングを調整できるのは、大きな強みです。つみたてNISAによる長期投資は最長20年あるため、選択肢は多いほうが長く投資を続けられるのではないでしょうか。
選び方②ポイントサービスから選ぶ
つみたてNISAの口座開設証券会社を選ぶ際に、ポイントサービスで選ぶのもおすすめです。
証券会社によっては、つみたてNISAの積立投資金額に応じて各種ポイントを貯められるサービスを展開しています。つみたてNISAは年間40万円、最大800万円までの非課税投資ができるため、投資額が大きくなるほどポイントを貯めるチャンスがあります。
ポイントサービスを選ぶ際は、以下の点をよく確認するとよいでしょう。
- 付与されるポイントの種類は?
- 付与されたポイントの使い道は?
- ポイントを使ってつみたてNISAに再投資できるか?
- 積立投資額に対するポイント付与率(還元率)はいくらか?
- ポイント付与対象外の商品はあるのか?
特に大切なのは、ポイントの種類と貯めやすさ・使いやすさです。日常でなじみのあるポイントであれば、貯めたポイントを無駄なく使えます。できる限りなじみのあるポイントサービスがある証券会社を選べば、貯めたけど使わずに期限が切れてしまったということもないでしょう。
自分が普段どのようなポイントを使っているのか確認し、そのポイントに交換できるサービスがあるかどうかも見ながら、証券会社を選びましょう。
選び方③最低積立金額から選ぶ
積立を行う際の「最低投資金額」も要チェックです。つみたてNISAの投資は「積立投資」が基準ですが、最低投資金額は証券会社によって異なります。対面型の証券会社や銀行であれば、毎月1万円からを最低投資金額としているケースが多いです。
しかし中には、「毎月必ず1万円を積立投資に回せるかわからない」「5000円しか捻出できない月もありそう」という人もいるのではないでしょうか。毎月の積立額に限りがある人は、最低投資金額を100円から設定している証券会社を選ぶことをおすすめします。
つみたてNISAを取り扱う証券会社の多くは、最低投資金額を100円に設定しています。そのため、毎月1000円だけ積み立てることも可能ですし、ボーナス月は3万円で、普段は5000円という設定も可能です。
最低投資金額が小さい証券会社ほど、柔軟に積立投資額を調整できます。最低投資金額が小さい証券会社でつみたてNISAの口座開設をすれば、「投資資金を用意できなくて、結局続けられなかった」という事態に陥るのを防げるのではないでしょうか。
選び方④つみたてNISAの取扱商品数が多い証券会社を選ぶ
投資の選択肢を増やすためにも、つみたてNISAの「取扱商品数」が多い証券会社を選びましょう。
金融庁が登録しているつみたてNISAの対象商品(投資信託・ETF)は、2021年10月25日時点で201本あります。このうち80%以上にあたる160本程度を取り扱っている証券会社であれば、積立投資したい商品を見つけやすいでしょう。
もちろん、取扱商品数が多いことがすべてではありません。あえて商品数を絞って、厳選したファンドだけを案内している証券会社もあります。「100本もあったら迷うので、数本だけおすすめを教えてほしい」と思う人もいるでしょう。
しかし、商品の選択肢は多いほうが将来的にポートフォリオを変更しやすくなります。つみたてNISAの非課税投資期間は20年あるので、その間に投資スタイルが変化し、積立をしたい商品の傾向が180度変わっていてもおかしくはありません。20年もの期間があれば、投資に対する考えや価値観も変わっていくのは自然なことです。
口座開設前は「希望の商品があればそれでいいや」と思っていても、いざ積立投資を始めてみると違う商品が気になるものです。こうした将来の変化に備えて選択肢を確保しておくという意味でも、取扱商品数が豊富にある証券会社を選ぶことをおすすめします。
つみたてNISA(積立NISA)のメリット
つみたてNISAのメリットは主に5つです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.【節税できる】最長20年は売却益や分配金が非課税
最も大きなメリットが節税効果です。
つみたてNISAは最長20年、最大800万円の投資金額を非課税で運用できる制度です。通常、投資信託や上場株式の投資で運用益を得ると、利益から約20%の税金が差し引かれますが、その税金がつみたてNISAでは発生しません。
例えば、あるファンドへの積立投資を継続した結果、投資元本500万円のファンドの評価額が700万円になったとします。この場合の運用益は、評価額700万円から投資元本500万円を差し引いた200万円です。通常の課税口座であれば、この200万円に対して約20%の税金が発生します。
<通常の課税口座>
- 評価額700万円-投資元本500万円=運用益200万円
- 運用益200万円×約20%=税金約40万円
※あくまで概算値です
しかし非課税口座であるつみたてNISA内の投資では、この40万円は発生しません。つまり、運用で得た利益200万円を全額手にできるのです。40万円の税金がないのですから、投資のリターンは大きく変わります。
このように、つみたてNISAを使えば、特別な才能や経験がなくてもリターンを大きくできます。節税効果によって、初心者でも簡単に投資効率を高められる点が最大のメリットです。
2.【自由度が高い】積立も引き出しのタイミングも自由
つみたてNISAでは、投資を始めるのもやめるのも、途中で資金を引き出すこともすべて自由です。
「毎月○万円の積立を継続しなければならない」「○歳になるまで資金を引き出せない」という制約は一切ありません。いくら、いつ積立投資をするか、いつやめるか、いつ再開するか、いつ資金を使うかなど、投資の選択肢はすべて投資家に委ねられているのです。
そのため「今月は余裕がないから積立投資額を減らそう」「子どもが大学になる前後数年は積立投資をやめておこう」というように、各家庭のその時々の家計やライフプランにあわせて柔軟な資産形成が可能になります。
つみたてNISAでは、資金の使い道にも制限がありません。お金に色を付けずに自由度の高い積立投資ができるため、目的はないけどとりあえず投資してみたい人でも気軽に始められます。
3.【少額OK】100円から積立投資できる
つみたてNISAの最低投資金額は金融機関によって違いますが、一部の証券会社では100円から積立投資ができます。
つまり「毎月100円×12ヵ月=年間1200円」の投資も可能です。投資金額は後から変えられるため、家計に余裕がない時期は100円で、家計に余裕が出てきたら投資額を1万円にすることもできます。
「投資初心者なので、積立投資とはいえ大きな金額を投資することにはまだ抵抗がある」「万一の元本割れが怖いので、貯金を優先したい。毎月一定額貯金した後の残りで、少額から積立投資を始めてみたい」という人でも、100円という少額であれば気軽に投資デビューできるのではないでしょうか。
4.【迷わない】投資対象が限られているから選びやすい
一般社団法人投資信託協会公式ウェブサイト「投信総合検索ライブラリー」によると、2021年11月現在、日本国内の投資信託は約5900本あります。一方、つみたてNISAの対象商品は約200本です。日本で販売されている投資信託のうち、金融庁が「長期の積立・分散投資に適している」と認めた商品しか登録されていません。
つみたてNISAの対象商品として認められる条件の一例※は、以下のとおりです。
- 販売手数料は無料(ノーロード)
- 信託報酬(運用コスト)は一定水準以下
- 投資信託の運用期間は無期限か20年以上
- 複利効果を高めるため、分配頻度は毎月でないこと
など
※出典 金融庁NISA特設ウェブサイト「つみたてNISAとは」
こうした厳しい条件に基づき、膨大な投資信託の中から選ばれたファンドがつみたてNISAの対象商品となります。
日本は投資信託が非常に多く、証券口座で取引する場合は選択肢の多さに驚くかもしれません。その点、つみたてNISAの対象商品であれば、金融庁によってあらかじめスクリーニングされているので安心です。選ぶのが面倒な人や投資が初めての人でも、長期の資産形成を始めやすくなっています。
5.【初心者でもできる】長期の積立・分散投資でリスク軽減
つみたてNISAは制度上、投資のリスクをできる限り軽減できるように設計されています。
投資の「リスク」とは、対象ファンドの資産価値(基準価額)の値動きの幅を意味します。元々1万円で購入したファンドの価値が1万5000円になったり、5000円になったりするときの「変動幅」がリスクです。投資の世界では、この変動幅が大きい投資をハイリスク・ハイリターン投資といいます。
リスクがある投資はリターンも大きくなる可能性があるため、「より大きな利益を得られるならハイリスクでもよい」と思うかもしれません。しかし、まったくの初心者がいきなりハイリスク・ハイリターン投資に手を出し、投資額の半分の資産になっても耐えられるでしょうか。一度マイナスになった資産が、次にまたいつ回復するかはわかりません。初心者が安易にハイリスク・ハイリターンに手を出すのは危険です。
そこでつみたてNISAでは、こうした「変動幅=リスク」を抑えて初心者でも気軽に投資を始められるよう、長期の積立・分散投資をしやすい制度を作っています。つみたてNISAのファンド購入(投資)を毎月・毎日など一定の間隔にして投資機会を分散させる方法には、リスクを抑える効果があります。コツコツ続けることで分散効果をさらに高めていくと、元本割れの可能性を低くできるというわけです。
投資初心者でも、つみたてNISAで用意されている制度を使えば特に意識することなく、無理なくリスクを抑えられます。リスクをどうやって抑えればよいかわからないという人でも、機械的にリスクを軽減できる点がメリットです。
つみたてNISA(積立NISA)のデメリット
メリットが多い一方、つみたてNISAには以下のようなデメリットもあります。重要なポイントなので、詳しく見ていきましょう。
1.【元本保証はない】元本割れする可能性がある
「元本割れを起こす可能性がある」ということが、つみたてNISAにおいて最も重要なデメリットです。
つみたてNISAは長期の積立・分散投資によってリスクを軽減できるということをお伝えしました。しかしどれだけリスクを軽減したとしても、投資である以上リスクをゼロにすることはできません。
つまりコツコツ積立投資を継続していても、基本的に元本保証はありません。時には相場の影響を受けて、資産価値(ファンドの基準価額)が大きく値下がりしてしまうこともあるでしょう。
例えば、2020年3月に起きたコロナ・ショックでは金融市場の株価が暴落し、株式に投資する投資信託も大きな影響を受けました。すでにつみたてNISAで投資信託を持っている人も含めて、保有している投資信託の基準価額(投資信託の値段のこと)が急激に落ち込んだ人は多いのではないでしょうか。
一例として挙げたコロナ・ショックはまれな出来事ですが、いくらリスクを軽減してもこのように予期せぬ値動きはいつ起こるかわかりません。そのためつみたてNISAは「時には元本割れすることもある」という前提のもと、余裕資金で積立投資をすることが大切です。
余裕資金とは手持ちの資産のうち、「収入が停止したり、突発的な支出があったりしても一定期間生活していけるだけの貯蓄を差し引いた資金」を指します。目安としては、つみたてNISAに回す資金のほかに、毎月の収入の半年程度の資金が別にあると安心です。
万一の際にすぐ使える、元本保全性が高い貯蓄があると精神的にも余裕が生まれます。積立投資の急激な値動きにも耐えやすくなるため、「投資は余裕資金」の原則を守って積立投資をしましょう。
2.【延長できない】非課税期間は20年まで
つみたてNISAの非課税期間は20年と決まっているため、延長することはできません。
一般NISAは、ロールオーバーという方法で5年間の非課税期間を実質10年に延長できます(ロールオーバーすると、その分だけ翌年の非課税投資枠が減る点に注意が必要)。しかしこの方法は一般NISAだけであり、つみたてNISAにはロールオーバーという手続きはありません。
20年経過後はつみたてNISAで築いた資産を課税口座へ移行するか、非課税期間が終わるまでに売却しなければならないので注意しましょう。なお、課税口座へ移行する場合は、移行後の売却で約20%の税金が課せられます。
できる限り課税を防いで非課税のまま資産を引き出したい人は、20年の間に一括で売却するのか、非課税期間が切れるまでの数年でコツコツ売却していくのかなど、「どう売却していくか」を考えておきましょう。
3.【持ち越しできない】余った非課税投資枠を持ち越せない
つみたてNISAの非課税投資額は年間40万円までです。この40万円の非課税投資枠は、1年で使い切らなければならないので注意しましょう。
例えば2020年の途中からつみたてNISAを始め、年間の非課税投資額が30万円だったとします。このとき「年の途中で始めたから、10万円使い切れなかった残りの非課税投資枠を2021年に持ち越して使いたい」と思っても、持ち越しできません。使わなかった残り10万円の非課税投資枠は、年が変わると引き継がれることなくリセットされます。そして翌年の2021年は通常どおり40万円の非課税投資枠が与えられます。
つみたてNISAで年間40万円×最長20年、最大800万円の非課税投資枠を生かすには、「とにかく毎年使い切ること」が大切です。
ただし、金融機関や積立投資の方法によっては、システム上年間40万円を使い切ることが難しいため注意しましょう。例えば「毎月積立」コースを提供する証券会社の場合、毎月の投資額の上限は「40万円×12ヵ月=3万3333円」までです。ネット証券であればこの金額で積立設定できるケースが多いですが、証券会社によっては1000円単位の3万3000円でしか積立設定できないこともあります。
毎月の積立投資額が3万3000円の場合、年間の積立合計金額は39万6000円。40万円丸々使い切れません。そこで証券会社によっては、ボーナス月だけ積立金額を細かい金額で増額できる設定を採用し、40万円の非課税枠を使い切れるように調整しています。またクレジットカード積立の場合は端数の処理ができず、カード積立と証券口座からの引き落とし積立を併用して使い切ることを推奨している金融機関もあります。
こうした対応は証券会社・銀行によって異なります。不安な人は金融機関に問い合わせて、「積立金額の設定はどうなっているのか」「年間40万円を使い切る方法は用意されているのか」など、具体的な方法を尋ねてみるとよいでしょう。
4.【損したときの税制優遇がない】損益通算や繰越控除できない
万一損失が出た場合、通常の投資信託や株式であれば受けられる税制優遇がつみたてNISAでは受けられません。
通常、証券口座で投資商品を売却したときに損失が発生したら、その損失を他の利益と相殺する「損益通算」を適用できます。例えば投資信託Aで10万円の運用益が出て、投資信託Bで10万円の損失が出たら、その利益は相殺されて投資信託Aの運用益10万円はゼロとみなされます。損失が出た分を別ファンドの利益と相殺できるため、運用益への課税を抑えられるのです。
しかし、つみたてNISAや一般NISA口座では、損益通算を利用できません。また、通常の投資商品であれば損失を最長3年繰り越せる「損失の繰越控除」もできません。万が一損失が発生した際は、こうした税制優遇がない点に注意しましょう。
なお、ここでいう投資の損失とは「保有中のファンドに含み損が出ている状態で売却し、取引を確定させた状態」を指します。一時的にファンドの評価額が下降し、元本割れしている状態は「含み損」です。含み損があるだけでは、実際に損失が発生しているわけではありません。投資の過程で含み損が出てしまった人は、売却せずまた資産が回復するまで待つという方法もあります。
つみたてNISAは長期の積立・分散投資によってリスクを軽減する制度ですから、「含み損が出てもしばらく続けること」も大切です。損失が怖い人は、続けることの大切さを覚えておいてください。
つみたてNISA(積立NISA)で購入するファンドはどう選ぶ?
ファンドとは、つみたてNISAの対象商品である投資信託のことです。つみたてNISAの対象ファンドは2021年10月時点で201本あるため、この中から自分にあったファンドを選ぶ方法を解説していきましょう。
①初心者が選ぶ際はインデックスファンドがおすすめ
つみたてNISAの対象ファンドの種類は、大きく分けて「アクティブファンド」と「インデックスファンド・ETF(上場投資信託)」に分かれます。このうち最も取扱いが多く、初心者にもなじみやすいのが「インデックスファンド」です。
インデックスファンドは、日経平均やTOPIXといった「市場」の平均的な動きにあわせて運用される投資信託です。日経平均は日本の株式市場を代表する大企業が含まれています。例えば日経平均に連動するインデックスファンドを購入すると、「日本の株式市場の動きにあわせた運用を期待できる」ということになります。
このように、機械的に金融市場の平均値を取りにいくのがインデックスファンドです。値動きがシンプルで理解しやすいこと、長期的には成長すると見られる市場全体に気軽に投資できることから、初心者にはインデックスファンドをおすすめします。
②少しでも運用コスト(信託報酬)が低いファンドを選ぶ
投資信託(ファンド)の保有には、信託報酬という運用コストがかかります。
信託報酬はファンドを保有し続ける限り永続的に発生するため、信託報酬が高ければその分リターンに影響が出てしまいます。そのため似たような内容のファンドでどちらへ積立投資するか悩んだときは、できる限り運用コストが低いファンドを選ぶとよいでしょう。
とはいえ、元々つみたてNISAの対象商品(ファンド)は信託報酬が一定数のものだけが登録されています。相場よりも割高な信託報酬を取るファンドはありません。おすすめしたインデックスファンドの場合、つみたてNISAでは「信託報酬年0.5%以下」のものだけ登録されています。これ以上の信託報酬を設定しているファンドは取扱商品数に含まれていないため、比較したときに大きな差が出ることは少ないでしょう。
したがって「つみたてNISAの対象ファンドは元々信託報酬(運用コスト)が低い。それでも悩んだときは、より信託報酬が低いファンドを選ぶ」というスタンスで検討することが大切です。
③投資初心者にはバランス型がおすすめ
バランスファンドとは、1つのファンド(投資信託)の中に複数の資産が含まれていて、それ一本で分散投資を完結できるものを指します。
バランスファンドには国内外の株式や債券といった、値動きが異なる複数の資産が内包されています。いわゆる多様な資産のパック詰め合わせ商品です。値動きが違うもの同士がファンドの中に組み込まれているため、リスクを抑えられるのが特徴です。
例えば日本株だけを含むファンドに積立投資すると、日本の株式市場の影響をダイレクトに受けてしまいます。しかし日本株と外国株、日本の債券を含むバランスファンドに積立投資すれば、たとえ日本の株式市場の相場が荒れていても、その他の資産によって値動きを緩やかにできます。
このように異なる性質のもの同士を組み合わせて、値動きの変動幅を抑えることを分散投資といいます。バランスファンドなら、分散投資の基本を1つのファンドで体現できるのが魅力です。積立の対象を1つ選ぶだけで世界中の資産に投資できるため、初心者の人はまずバランスファンドを投資対象に選ぶことをおすすめします。
つみたてNISA(積立NISA)の注意点について
つみたてNISAで積立投資を始めるときは、以下4つの注意点に気をつけましょう。
①一括投資はできない
つみたてNISAは「積立投資」が基本です。そのため、「今ちょうど余裕資金があるからまとめて投資したい」「ボーナス月に年間40万円まとめて投資したい」という一括投資はできません。
つみたてNISAの原則として、投資家が自ら、毎月○日につみたてNISAの口座から○円積立てるという積立設定をして、指定した日に所定の金額が引き落とされます。証券口座の残高から引き落とされる方法が多いですが、金融機関によってはクレジットカード決済を利用できる場合もあります。
また、SBI証券や楽天証券、マネックス証券など一部の証券会社では「毎月積立」のほかに、「毎日積立」「毎週積立」などのコースを導入しています。「月に1回しか積立てるチャンスがないのは嫌だ」「少しでも積立てる機会(頻度)を増やしたい」という人は、積立頻度を多く用意している証券会社を選びましょう。
②短期間でやめたり、引き出したりすると複利の恩恵が受けられない
つみたてNISAは長期の積立・分散投資を前提とした資産形成制度です。
20年という非課税期間中に得た売却益や譲渡益を再度投資に回せば、高い複利効果(運用で得た利益を再度運用に回し、投資効率を高めること)が期待できます。しかし数ヵ月~数年程度の短期間で積立投資をやめてしまえば、こうした複利の恩恵を受けにくくなります。すなわち投資効率が悪くなってしまうので気をつけましょう。
特に避けたいのが「数ヵ月積立投資したが、思ったより利益が出なかったのでやめる」「自由に引き出せるから、お金がないときにすぐ引き出してしまう」ことです。
積立投資には時間がかかります。20年もの非課税期間が用意されているのは、それだけ時間をかけて資産形成をしてほしい制度だからです。時間をかけるのは面倒でも、とにかく続ければリスクは軽減され、利益は出やすくなっていきます。複利効果で大きなリターンを得るためにも、長期の運用を前提にコツコツ積立投資を続けるようにしましょう。
③複数の金融機関で複数のNISA口座の開設はできない
つみたてNISAと一般NISA口座は併用できず、どちらかを1人1口座しか開設できません。
例えばA子さんがつみたてNISAの口座をA証券会社で開設するとします。この場合、A子さんは一般NISAの口座を別で作ることはできません。またA証券会社以外の金融機関でつみたてNISAの口座を複数持つこともできません。
ただし、年単位の期間であれば「つみたてNISAから一般NISAへ変更」「つみたてNISA口座の金融機関を変更」することは可能です。ただ、どちらにしても1年に1度しか変えられないため、口座を作る際はよく考えて後悔がないようにしましょう。
④非課税枠の再利用や翌年に繰越はできない
つみたてNISAの非課税枠は年間40万円ですが、この枠を再利用したり、翌年に持ち越したりすることはできません。
例えば、つみたてNISAで積立投資しているファンドの利益が大きくなり、30万円売却したとします。そのとき売却して「30万円の枠」が空いたとしても、一度使った非課税投資枠は再利用できません。
また、2020年に年間40万円の非課税投資枠を20万円までしか使わずに2021年になったとします。この場合、2021年に使わなかった非課税投資枠20万円の持ち越しはできません。2020年の投資額がどうであれ、毎年の非課税投資枠は40万円までと決まっています。
「昨年は積立投資に回せる余裕がなかったけど、今年は余裕があるから昨年の分も含めて投資額を増やしたい」ということはできません。したがって、つみたてNISAで積立投資をする場合は、できる限り非課税枠を使い切ることを意識しておきましょう。
つみたてNISA(積立NISA)に関する
ここではつみたてNISAに関してよくあるQ&Aを紹介します。
Q.つみたてNISA(積立NISA)の始め方は?
以下の流れで口座を開設し、積立投資を始めましょう。
1.つみたてNISAの口座を作る金融機関を選ぶ
2.希望の金融機関でつみたてNISAの口座開設手続きを行う
3.金融機関へ投資資金を入金する
4.積立投資する商品(ファンド)を選ぶ
5.積立投資の金額や積立頻度を決めて設定する
※実際に積立投資を設定して始める際は、ファンドの目論見書や補完書類などの書類確認が必要
Q.つみたてNISA(積立NISA)と一般NISAにはどんな違いがある?
主に対象商品、非課税投資期間と非課税額が違います。つみたてNISAは長期の資産形成を支援する制度で、一般NISAは株式を含めた積極的な投資を支援する制度です。
| つみたてNISA | 一般NISA | |
| 共通点 | ・20歳以上が利用でき、非課税口座内で投資すれば運用益が非課税になる ・資金の投資、売却、引き出しは自由 |
|
| 対象商品 | 長期積立・分散投資に適した所定の投資信託・ETF | 所定の株式・投資信託など |
| 非課税投資期間 | 20年 | 5年 ※ロールオーバーにより最長10年 |
| 非課税投資額 | 年間40万円まで | 年間120万円まで |
出典:金融庁NISA特設ウェブサイト
Q.2024年から始まる新NISAとはどんな制度?
現行の一般NISAは、2024年1月1日以降に2階建ての投資制度になります。
| 現行の一般NISA | 2024年以降の新NISA | |
| 対象商品 | 所定の株式・投資信託等 | 2階部分:現行の一般NISAから高レバレッジ投資信託などを除いたもの1階部分:つみたてNISAと同じ投資信託・ETF |
| 非課税投資期間 | 5年※ロールオーバーにより最長10年 | 2028年まで※1階部分は終了後、つみたてNISAへの移行可能 |
| 非課税投資額 | 年間120万円まで | 2階部分:年102万円まで 1階部分:年20万円まで |
出典:金融庁資料「令和2年度税制改正について」
新NISAでは、1階部分で積立投資を行った場合のみ2階部分の非課税投資が可能です。ただし、現行の一般NISAの口座を持っている人や株式投資の経験者であれば、1階の利用がなくても2階部分を利用できます。
Q.iDeCoとつみたてNISA(積立NISA)ならどちらがおすすめ?
それぞれ特徴が大きく異なります。資産形成の目的にあわせて適した制度を選びましょう。
| iDeCo(個人型確定拠出年金) | つみたてNISA | |
| 特徴 | 老後資金を準備するための私的年金制度 ・原則60歳まで運用&60歳まで引き出せない ・運用商品は預金、保険、投資信託 ・運用益が非課税&掛金は全額所得控除できるため節税効果が高い |
最長20年の資産形成を支援する制度 ・投資の停止や売却、資金の引き出しはいつでもできる ・運用商品は投資信託、ETF ・運用益が非課税 |
| 利用できる人 | 原則、20歳以上60歳未満※企業型DCの加入者など一部加入できない人がいる(2022年10月以降は条件が緩和される) | 原則、20歳以上 |
| 向いている人 | ・所得税・住民税が高く節税対策として始めたい人 ・強制的に老後資金を貯めたい人 |
・比較的若い世代で、ライフプランも資金の使い道も決まっていない人 ・老後資金よりも教育費や住居費などが気になる人 ・自由に投資したい人 |
iDeCo出典:国民年金基金連合会「iDeCo公式ウェブサイト」
iDeCoは老後資金向きの制度で、60歳まで引き出せない、途中でやめるのが難しいなど制限が多いです。対してつみたてNISAは制限が少なく、資金の使い道も自由で始めやすい制度です。気軽に投資を始めたい、いつでも使えるほうがよいという人はつみたてNISAをおすすめします。
Q.つみたてNISA(積立NISA)は、証券会社と銀行どちらでやるのがよい?
自分が使いやすい金融機関であれば、どちらでもよいでしょう。ただし、証券会社と銀行は以下のような違いがあります。
| 証券会社 | 銀行 | |
| 特徴 | ・元々投資信託の取扱いが豊富 ・ネット証券:サービスが充実していてオンラインで積立投資しやすい ・対面型大手総合証券:対面相談で資産形成を幅広くサポートしてもらえる |
・近くに店舗があることが多く、気軽に対面相談しやすい |
| 取扱商品数 | ・ネット証券:100本以上 ・対面型大手総合証券:数本~数十本 |
数本~数十本 |
| 積立頻度 | ・ネット証券:証券会社によるが毎日 ・毎週・毎月 ・対面型大手総合証券:毎月 |
毎月 |
| 最低投資金額 | ・ネット証券:100円~ ・対面型大手総合証券:100~数千円 |
1000~数万円 |
少額から気軽につみたてNISAを始めたい人には、100円から積立投資できるネット証券がおすすめです。ネット証券は口座開設から積立投資の設定まですべてをオンラインで完結できるため、忙しい人でも家にいながら簡単に投資デビューできます。